令和8年度教育行政執行方針(令和8年第1回定例会)

トップ記事令和8年度教育行政執行方針(令和8年第1回定例会)

教育長

はじめに

令和8年赤平市議会第1回定例会の開会にあたり、赤平市教育委員会の所管行政の執行に関する方針について申し上げ、市議会並びに市民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。

学校教育につきましては、赤平市学校教育推進計画に基づき、少子高齢化や人口減少、働き方の多様化などの大きな変化が予想される社会に立ち向かい、未来を切り拓く力強い子どもを育成してまいります。

そのため、全ての教育活動で「子どもが主語」を実現し、子どもたちが故郷赤平に誇りと愛着を持つ教育を展開してまいります。

社会教育につきましては、市民一人ひとりが生きがいを持ち、主体的な学びによって豊かな生活が送れるよう、第7次赤平市社会教育中期計画に基づき、乳幼児から高齢者にわたる多様なニーズに応じた生涯学習の充実や、芸術・文化・スポーツ活動の振興などによる社会教育の推進を図ってまいります。

将来に生きて働く学びの充実

最初に、学びの充実についてであります。

これからの教育は、知識を関連付けて課題を解決したり、他者と協力して学びを深め、変化に対応する生きる力を育むことが求められています。

そのため、学校教育においては、個別最適な学びと協働的な学びの実現に向けて授業改善や家庭における学習習慣の定着が重要と考えております。

授業改善については、子どもが、わかった、できた、という達成感を得られるよう、授業のねらいを明確にし、学習過程を見直し、ねらいの提示、指導、まとめ・振り返りの流れを意識し、ICTなどを利用した子どもの興味関心を引く授業を目指してまいります。

また、子ども一人ひとりの特性や学習進度に合わせた学び方により、自己の可能性を最大限に引き出し、他者と協力しながら、よりよい学びや解決策を生み出していく学習活動に取り組んでまいります。

家庭での学習においては、子どもが主体的に学習するために、集中できる環境の中で、時間と目標を定め、自分のペースに合わせた進め方を心がけるよう指導するとともに、毎日の学習が定着するよう、学級通信や懇談会などで啓発してまいります。

教育委員会といたしましても、昨年度より赤平中学校において通級指導教室を開設するなど個に応じた教育を推進するとともに、全国学力・学習状況調査の結果を分析して、家庭における学習習慣の改善を進めてまいります。

豊かな心と健やかな体の育成

1点目は、読書習慣の質の向上についてであります。

読書活動は、子どもが、知識や語彙力の向上、集中力や思考力の強化といった学習面だけではなく、多様な価値観に触れることによる視野の拡大や創造性の向上等、多岐にわたる効果があります。読書習慣を身につけるためには、短い時間から始めたり、読書時間を毎日決めるなどの工夫が必要であります。

学校においては、小・中学校ともに読書の時間を日課表に位置付け、本に親しむ機会を確保しております。

教育委員会といたしましては、関係団体と連携を深めて、読書活動が活性化するよう努めてまいります。

2点目は、不登校及び不登校傾向の児童生徒への対応についてであります。

不登校傾向とは、年間30日以上欠席した不登校の子どもには含まれないものの、登校を避けたい気持ちを抱えていたり、遅刻・早退が多い、教室に入れない、保健室などで過ごすといった、学校生活に何らかの困り感を抱えている状態の子どものことであります。

学校では、不登校の子どもや不登校傾向の子どもの状況を把握しており、学校や教育支援室、スクールカウンセラーなどの専門機関と連携し、安心できる環境をつくり、個々の状況に合わせて子どもに寄り添った、きめ細かな対応に努めております。

教育委員会といたしましても、教育支援室を中心に、相談やICTを活用した個に応じた学習指導の充実に努めてまいります。

3点目は、いじめの未然防止についてであります。

いじめの未然防止には、学校・家庭・地域が連携し、いじめが起きにくい温かい雰囲気の学校づくりが重要です。学校においては、個に応じたわかりやすい授業や児童生徒の深い理解に基づいた生徒指導を行い、子どもたちが安心して学校生活を送れる居場所づくりを行っております。また、学校いじめ対策組織を設置し、いじめに関する情報を共有し、組織的に対応できる体制を整備しております。

本市においては、いじめ防止基本方針をもとに、年3回のアンケートや先生が子どもの異変を感じたり、相談を受けた場合には、子どもに寄り添ったきめ細かな指導を迅速に行えるよう、関係機関との連携強化に努め、いじめの早期解消を図ってまいります。

4点目は、望ましい生活リズム習慣の確立についてであります。

子どもの生活リズムを確立するには、早寝早起き、朝食を摂る、日中はしっかり体を動かす、夜はテレビやゲーム・スマートフォンの視聴時間等を決めることが重要であります。

本市の状況としては、全国と比べて毎日、朝食を摂る子どもの割合が低く、ゲームやスマートフォン等の長時間使用による基本的生活習慣が乱れている実態が散見されております。

学校では、生活リズムチェックシートを使って、起床、朝食、昼食、夕食、就寝といった自分の生活を見直しながら家庭学習に取り組むよう指導しております。

今後においても、地域や保護者と連携しながら、社会性や規律を身につけた望ましい生活習慣や学習習慣の充実に向けた働きかけを継続してまいります。

学びを支える教育環境の充実

1点目は、授業以外の学習機会の設定と学習意欲の向上についてであります。

本市では、学力向上と学習習慣の定着化を目的として、塾の講師による公設の学習塾を希望する中学生に対して開いております。

これからも、自ら学ぶ中学生を支援するとともに、家庭での学習に対する意欲や関心が高まるように継続してまいります。

また、グローバル化の進展の中で、国際共通語である英語力の向上は、子どもの将来にとって極めて重要であります。

本市では、英語検定の受検費用補助を実施しており、検定への挑戦を契機にさらなる上位級を目指す生徒が増えるなど、一定の成果をおさめています。また、昨年度より実施したALT(外国語指導助手)の2名体制についても、継続できるよう努めてまいります。

2点目は、ICT機器の効果的な活用についてであります。

文部科学省が推進するネクスト・ギガ構想は、1人1台端末の普及後の課題解決とICT教育の質の向上を目指す取り組みであります。

赤平市の小・中学校では、AI学習ドリル等のICT機器の有効活用と授業研究に取り組んでおります。また、遠隔授業についての研修も深まっているところであります。

教育委員会といたましては、更新時期を迎えた端末の計画的な更新を進め、ICT機器による個別最適化された学びの充実に努めてまいります。

3点目は、学校の働き方改革の推進についてであります。

学校における働き方改革は、教職員の長時間労働を改善し、教育の質を向上させるための取り組みです。その目的は、教員が心身ともに健康で、子どもたちに効果的な教育活動を提供できるようにすることです。具体的には、業務の適正化や勤務時間の管理、保護者や地域との連携などを通じて実現を目指しています。

本市では、赤平市立学校業務改善計画に基づき、校務支援システムを導入して、教員間における児童生徒の個人ファイルの共有や学校と関係機関との連絡、教職員の出退勤管理などに活用しております。

また、学校においては、月2回以上の定時退勤日の設定や長期休業期間中における学校閉庁日の設定を行っており、教員の超過勤務の縮減に結びつくよう、教員が本来担うべき業務に専念できる環境整備の一つとして取り組みを進めております。

教育委員会といたしましても、多様な課題に対応する教職員の負担軽減を図るため、学校と協議しながら実情に応じた人的支援などの施策を講じてまいります。

4点目は、教育環境の整備についてであります。

小・中学校においては、普通教室や職員室などに空調設備は整備されておりますが、体育館や一部の特別教室には整備されておりません。

近年の地球温暖化等の影響に伴う猛暑により、一部の授業や部活動などにも支障をきたしている状況であります。

そのような状況を踏まえ、小学校特別教室及び中学校体育館の空調設備整備に向け実施設計を行い、子どもたちが安心・安全に学校生活を送ることができるよう努めてまいります。

信頼される学校づくりと地域連携の充実

1点目は、コミュニティ・スクールの推進についてであります。

少子高齢化や人口減少が進む中で、学校を核として地域を活性化させることが期待されているコミュニティースクールは、地域や家庭が一丸となって子どもを育てる教育であります。本市のコミュニティ・スクールは、代表者とともに知恵を出し合い、意見を反映させて、子どもたちの豊かな成長を支える組織となっております。

これからも、学校の成果と課題を明確にして的確に評価することにより、地域の声を積極的に生かし、地域と一体となった特色ある学校づくりを進めてまいります。

2点目は、部活動の地域展開への推進についてであります。

本市では、少子化の影響で部活動の維持が難しくなっている中、将来的に子どもたちがスポーツや文化芸術に引き続き親しむことができる環境の整備を目指しています。

また、教員の部活動指導にかかる負担にも配慮しつつ、土日での部活動の地域展開を具体化するために調査・検討を進めています。

なお、本市単独では部活動の地域展開が難しいと判断されるため、広域での地域展開を目指し、北海道や近隣の市町と協議を行っております。

ともに学び合い豊かな心を育む社会教育の推進

1点目は、青少年教育についてであります。

青少年が心身ともに健やかに成長し、社会の一員として必要な資質や能力を身に付けるためには、様々な体験活動を行い、人間性を豊かにしていくことが必要であります。

そのため、引き続き青少年リーダーの育成を目的とした「ふるさと少年教室」を行うとともに、地域・学校・家庭・行政が一体となり相互に連携しながら、青少年教育を推進してまいります。

また、青少年の非行防止につきましては、青少年センターを中心に、学校等の関係機関との連携を密にし、学校生活や青少年事業、放課後等における子どもの実態把握に努め、学校内外での非行防止と望ましい生活習慣の定着を図ってまいります。

次に、公民館活動についてであります。

東公民館及び交流センターみらいは、地域における学習、交流及び社会教育活動の拠点であることから、市民の学びの場として利用者から親しまれるよう運営を行ってまいります。

また、「つどう・まなぶ・つなぐ」を通じた社会教育を推進するため、ニーズにあわせた各種講座や事業を実施することにより、知識、技能や教養の向上を図り、市民の心が豊かになるよう取り組んでまいります。

次に、図書館と読書活動についてであります。

市民が読書や調査研究を通じて主体的に学ぶことができるよう、図書資料の計画的な整備を行うとともに、他市町村や道立図書館との連携による図書の取り寄せや市民の調べものを支援するレファレンスサービスを行うなど図書館サービスの充実に努めてまいります。

また、本を読むことへの興味や関心をもっていただくために、「朗読会」や各種イベントを継続して行い、図書館の魅力について発信していくほか、利用者が居心地のよい環境づくりに努めてまいります。

さらに、幼少期からの読書習慣定着のため、子ども読書活動推進計画に基づき、幼稚園・保育所や学校などと連携・情報交換しながら、子どもの発達段階に応じた読書活動を推進してまいります。

次に、芸術・文化活動、文化財保護についてであります。

市民が心豊かな生活を送るためには、芸術や文化に親しみ、創造的な活動に参加できる機会の充実を図ることが重要であります。

そのため、芸術・文化活動を行う各種団体との連携を図り、芸術・文化に触れ親しむことができる機会や環境づくりを促進してまいります。あわせて、文化団体やグループなどの活動支援を図るほか、個人的な趣味として芸術・文化活動に親しんでいる市民との繋がりづくりを通じた、地域全体で芸術・文化活動を支える体制づくりに努めてまいります。

文化財の保護につきましては、適切な保存及び活用に努めるとともに、地域の歴史や伝統文化への理解を深め、次世代への継承を推進してまいります。

また、炭鉱遺産ガイダンス施設につきましては、貴重な炭鉱遺産を紹介する拠点施設でありますことから、引き続き炭鉱遺産の価値と魅力の発信に取り組んでまいります。

次に、体育・スポーツについてであります。

市民が生涯にわたり健康で活力に満ちた生活を送るために、基礎体力の向上や健康志向を助長させる機会をつくり、誰もが日常を通じてスポーツに親しみながら健康増進を図ることのできる環境の充実が求められております。

そのため、総合体育館やその他体育関連施設の有効活用を図り、安心してご利用いただけるよう施設の保全に努めてまいります。

また、誰もが気軽に参加できるスポーツ事業について、大学やスポーツ団体等と連携・協力しながら実施するほか、指導者の育成、団体活動の支援を行うなど、スポーツ活動を推進してまいります。

次に、地域学校協働本部についてであります。

今年度につきましても、地域人材による講師等の学校派遣や、地域住民、サポーターズクラブ、学校及び関係機関による連携・協働を行い、地域全体で子どもたちの学びと成長を支える体制の充実を図ってまいります。

また、放課後子ども教室におきましても、地域人材との連携・協力によるプログラムの充実を図り、引き続き子どもたちが様々な体験活動から学びが得られるよう活動を進めてまいります。

むすび

以上、令和8年度の赤平市教育行政執行方針について申し上げました。

少子高齢化や人口減少、社会の急速な変化が進む中においても、子どもたち一人ひとりが確かな学力と主体的に学ぶ力を身につけ、未来を切り拓いていく力を育成することが、教育委員会に課せられた重要な責務であると考えております。

今後も、学校・家庭・地域及び関係機関との連携を一層深めながら、誰一人取り残されることのない教育の実現に向け、教育施策を着実に推進してまいります。

また、市内全ての人々が生涯を通じて、そのニーズに合わせた社会教育を推進してまいります。

今後も、主体的に学び続ける地域づくりを目指し、本市の教育・文化・スポーツの振興に努めてまいりますので、議会をはじめ、市民の皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

カテゴリー

公開日:

アンケート

※必須入力

いただいたご意見については、原則回答しておりませんのであらかじめご了承ください。

このページの内容は分かりやすかったですか?※必須入力