令和7年度市政執行方針(令和7年第1回定例会)

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市政執行方針を述べる畠山市長

はじめに

令和7年赤平市議会第1回定例会の開会にあたり、市政運営と当面する諸課題を中心に所信を申し述べ、市民の皆様並びに市議会議員の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。
さて私が、二期目の市長に就任してから今年で三年目を迎えます。政策を立案するにあたり、私が常に念頭に置いているのは、政策とは問題解決の手段・方法の体系であり、まず問題が存在してはじめて政策立案する必要性が生まれるということであります。問題の認識には、市民からの要望や苦情、あるいは業務の中での現状分析や統計データの活用、さらには日常生活の一場面で偶然発見するなど、多様なアプローチがあります。
近年、太陽光・風力・地熱・中小水力・バイオマスといった再生可能エネルギーは温室効果ガスを排出せず、国内で生産できる重要な低炭素の国産エネルギーとして注目されています。また、2012年の固定価格買取制度(FIT)開始以降、全国各地で太陽光発電施設の建設が加速し、本市においてもその影響が顕著に表れています。特に、市内では、住宅に隣接する太陽光発電施設の建設によって、景観や生活環境への影響を懸念する声が多く寄せられています。
本来、太陽の光や大気、河川の水は、地域のみんなで共有するものです。土地の所有者であっても、地域の環境や暮らしと調和しない形での再生可能エネルギーの活用は、たとえその普及に寄与するとしても慎重に考えなければなりません。
赤平市といたしましても、周辺住民からの切実な声に応えるため、実効性のある「太陽光発電施設の設置に関する条例」の制定に向け取り組んでいるところであります。この条例により、市民の皆様が安心して暮らせる環境を守り、持続可能なまちづくりを進めてまいります。

主な施策

令和7年度における特に重点とした施策につきまして、「第6次赤平市総合計画」の基本目標に沿って述べさせていただきます。

健やかな暮らしをともに支え合うまち

健康づくりの推進

生活習慣病の予防・早期発見を目的とした特定健診、各種がん検診を引き続き実施してまいります。
健康バンザイ展や老人クラブ、放課後子供教室等での健康教育や健康相談を通し、幅広い世代に健康へ関心を持っていただくよう、継続して取り組んでまいります。 

地域医療の充実

あかびら市立病院経営強化プランを着実に履行し、中空知の近隣医療機関との連携・協力をさらに強化し、救急医療や高度医療、専門的医療等への対応を図ってまいります。
また、限られた医療資源を有効に活用し、急性期医療から回復期医療、在宅医療等へ切れ目のない良質な医療サービスの提供を目指してまいります。
在宅医療については、昨年度新設した訪問看護ステーションを中心に、さらなる在宅医療・訪問看護の充実に取り組んでまいります。
慢性的に不足している医師の招へいについては、これからも医育大学との関係を大切にしながら、看護師やその他の医療従事者も含めて人材紹介サービス等を活用し、人的体制の充実を図ってまいります。

地域福祉の充実

複合化する様々な課題に対応するため、地域共生社会の実現が求められており、包括的な支援体制の整備などの計画的な実施や展開を図る観点から、「地域福祉計画」を策定してまいります。
計画の策定に向け、市民の福祉ニーズを把握するため、「アンケート調査」を実施し、より深く意見交換を行うため「住民ワークショップ」を開催してまいります。
雪処理に対する支援の充実については、高齢者世帯、障がい者世帯、要介護世帯で自力での除雪が困難であり、支援してくれる親族もいない世帯に対し、「高齢者世帯等除雪費助成事業」を引き続き実施してまいります。

出産・子育て支援の充実

幼児教育・保育については、3歳から5歳までの全児童及び0歳から2歳までの住民税非課税世帯に対する無償化の実施に加え、副食費についても、対象者の免除を継続してまいります。
また、子どもたちの安全確保と保護者にも安心感を与える保育ができる環境を整備するため、赤平幼稚園並びに文京・若葉両保育所の出入り口などに防犯カメラを設置いたします。

「放課後子供教室」については、赤平小学校内に保護者が就労等により不在な留守家庭児童をお預かりする「あかびら児童クラブ事業」を一体的に行い、児童の健全育成と子育て支援の充実に努めてまいります。
保護者の経済的負担の軽減については、「学校給食費の無償化」と「高等学校等通学費等支援事業」を継続してまいります。
子育てに関する経済的な支援については、「子ども医療費無料化」を引き続き実施し、全ての子どもが安心して医療を受けることができるよう努めてまいります。
発達の遅れや偏り、障がいのある子どもと家族への個別支援については、ニーズに応じた専門的な相談や早期からの発達支援を、安心して適切に受けられるよう実施してまいります。
ひとり親世帯への支援については、子どもが小学校、中学校及び高等学校等へ入学する際に支度金を助成するほか、民間賃貸住宅に入居している場合には、支払った家賃の一部を「まごころ商品券」で引き続き交付してまいります。

高齢者福祉支援の充実

在宅でひとり暮らしの高齢者等に対し、申請によりモバイル型の緊急通報システムを貸与し、利用者の緊急時や安否確認体制の確保を図り、安全・安心に資する事業を引き続き支援してまいります。
終活セミナーやワークショップで出された意見をもとに、社会福祉協議会と共同し、赤平版エンディングノート「わたしノート」を作成いたしました。4月から運用を開始し、本人、家族、支援者にとって有益なツールとなるよう活用してまいります。
認知症対策の推進としましては、普及啓発活動に努め、同じ地域で暮らす認知症の方やその家族の見守りや支援を行う「チームオレンジ」を新たに3地区選定してまいります。

障がい者支援の充実

「第4次赤平市障がい者基本計画」及び「第7期障がい福祉計画・第3期障がい児福祉計画」に基づき、障がい者が地域の中で人格と個性が尊重され、障がいの有無にかかわらず互いに支え合い、安心して充実した生活を送ることができる共生社会の実現に向け、様々な取り組みを進めてまいります。

安全・安心で快適に暮らせるまち

移住・定住の促進

老朽化が著しい公的住宅の計画的な改善や修繕を実施し、良質な住宅ストックと適正な供給戸数の確保を図り、移住・定住の促進に努めてまいります。
既存の公的住宅については、老朽化した住宅等の安全性・緊急性に対応した修繕や入退去時の補修を行うとともに、空き家の落雪対策や通路の確保などにも努めてまいります。
また、入居率の低い住棟については、棟別移転集約を進め、住吉団地、豊栄団地の除却を行ってまいります。
「安全性確保型改善事業」については、福栄団地2号棟、3号棟のエレベーターを早期地震対応型に改修してまいります。
「長寿命化型改善事業」として、建物の延命化を図るため福栄団地3号棟の計画的な改修に努めてまいります。
また、省エネルギー性能向上のため、「脱炭素社会対応型改善事業」として、市内各団地、7団地22棟で照明器具のLED化を行ってまいります。
民間住宅については、住宅の選択肢拡大を図り、若年世帯等の移住・定住を促進するため、「民間賃貸住宅建設助成事業」、「民間賃貸住宅リフォーム助成事業」を継続してまいります。
また、住宅改修費用等の一部を助成する「あんしん住宅助成事業」についても継続してまいります。
空き家バンク事業については、移住を希望される方の重要なツールとなっているウェブサイト「あかびら住みかエール」を継続し、空き家等の有効活用を進め、移住・定住の促進に努めてまいります。
また、「民間賃貸住宅家賃助成事業」をはじめ、「移住定住促進就職祝金」や「人材育成・定住促進奨学金制度による奨学金の返還金免除」を継続するほか、「おためし暮らし住宅」を再開し、市内への移住・定住と雇用の確保を図ってまいります。
移住・定住を進めるには、地域の魅力を発信しなければならないため、地域おこし協力隊の制度を活用し、様々な施策や情報の提供に努めてまいります。

公園・緑地の適正管理

公園については、緑豊かな景観を保ち市民に親しまれる都市施設として、「公園施設長寿命化計画」を基本に、子どもから高齢者まで幅広い年齢層が憩いの場として利用できるよう、整備保全に努めてまいります。

環境衛生の充実

市道こもれび通りや道々赤平滝川線の不法投棄については、赤歌警察署のパトロール強化や北海道によります不法投棄禁止の看板設置、防草シートを設置していただくなど、様々な対策を講じておりますが、未だに多くのごみが散乱している状況であります。
不法投棄への対策として防犯カメラを設置し、安全で快適な住みよい生活環境の実現に寄与してまいります。

上水道・下水道の保全

上水道については、良質な水道水を安定的に供給するため、老朽化した水道管等の更新工事の継続と、今後の管路更新に向けた設計業務を行い、漏水等の解消を図るとともに、管路の耐震化率の向上にも努めてまいります。
また、給水人口の減少に伴う収益の減少により、水道事業の経営が悪化している状況であり、更新工事を継続するために、水道料金の改定を行い、将来を見据えた健全な経営と安定供給の確保を進めてまいります。
下水道については、老朽施設の計画的な更新と維持管理を行うため、「ストックマネジメント計画」の策定や、「下水道事業経営戦略」の改定を実施し、将来に向けて、下水道事業の健全な経営と効率化に努めてまいります。

道路・公共交通の整備

市内道路網の整備については、安全な通行確保や住環境整備に向け事業を進めており、継続事業として「北文本通改良舗装工事」、「東文2条通改良舗装工事」、新規路線として「中央1条通改良舗装工事」、冬期路面対策として「豊幌通ロードヒーティング更新工事」を実施してまいります。
また、既存道路についても、予防保全対策として劣化した道路照明灯の更新事業を実施するとともに、緊急性と安全性を考慮しながら路面補修や側溝整備、道路付属物等の更新に努めてまいります。
橋梁については、「橋梁長寿命化修繕計画」に基づき、維持管理や改修工事を計画的、効率的に推進するため、左大谷沢2号橋(ばし)の改修工事を実施してまいります。  
公共交通の確保については、赤平市地域公共交通活性化協議会において、乗合タクシーを本格運行し、市民の移動手段の維持に努めております。
また、広域での公共交通については、乗客の減少や運転手不足で維持困難な中央バスに対し、沿線市町が一定の負担をしながら路線の継続を図ってまいります。
さらに、根室本線対策協議会についても、構成市町村、JR北海道と連携しながら、国の支援を受けての実証事業を継続し、鉄路の維持・存続を図ってまいります。
雪対策については、局所的な暴風雪や大雪など不安定な気象状況もありますが、冬期間の計画的な除排雪対策に努めるとともに、除排雪作業や道路交通に支障がないよう、除雪マナーの啓発に努めてまいります。
また、冬の通行確保が必要な生活道路として利用されている私道については、引き続き一定の基準により除排雪を行ってまいります。

防災体制の充実

近年の猛暑や局地的な集中豪雨の頻度が増し、風水害や土砂災害などの発生リスクが高まってきております。
加えて、近隣国との軍事情勢に関する報道も度々見られており、災害における懸念は年々増してきています。
これらに対しての減災対策や市民の一人ひとりが防災意識を高めていくことが大切であり、自助・共助・公助が一体となる防災体制づくりが重要となっております。 
そのため、毎年実施しております防災訓練や出前講座等の講話を通じ、市民の防災意識の向上を図り、備蓄の確保及び避難経路の見直しなどを進めてまいります。
また、近年の猛暑などから、熱中症による重大な被害を防止するため、市が指定した公共施設などの一部を、暑さをしのげる避難施設「クーリングシェルター」として開放し、防災体制の充実を図ってまいります。

活力に満ちた魅力あふれるまち 

工業の振興

物価の高騰や人手不足による人材確保など、各企業の状況を考慮し、地場産業の経営安定と雇用の確保に向け、国や道の支援情報を収集し、工業の振興に取り組んでまいります。
安定的な生産活動への支援として、設備投資を行う企業に対し、企業振興促進条例に基づく助成を行い、企業の育成と雇用の拡大に向けて支援します。
中小企業融資制度を継続し、生産基盤の安定と経営体制の強化を図る支援を行ってまいります。
雇用確保の対策についても、企業情報WEBサイトの充実や周知を図り、新規学卒者への合同企業説明会を開催するなど、求人・雇用情報の提供に努め、雇用支援体制の充実を図ります。
「産業フェスティバル」や「産業振興人財育成事業」については、事業内容の充実を図り、実施に向けて助成してまいります。
また、新規事業に取り組む、意欲的で前向きな中小企業をサポートするため、新製品の開発や新分野進出、販路拡大などを支援する「チャレンジ・アレンジ産業振興奨励事業補助金」を継続し、事業者に向けた支援をしてまいります。

商業の振興

明るい魅力ある商店街づくりに向け、新たに創業される事業者に対する支援として「起業支援補助金」、店舗の外装等を整備する事業者に対して支援する「店舗整備魅力向上事業補助金」などを実施し、制度の周知を図り、支援を継続してまいります。
物価高騰に対する支援については、「たすけ愛商品券」の発行やスーパープレミアム付商品券の発行助成などを実施し、市内の消費喚起と地域商業の活性化を図ってまいります。
地域商業を守るため、商工会議所や商店街振興対策協議会と連携し、商業の振興に向けた取り組みを進め、活力あるまちづくりを推進してまいります。

農林業の振興

従事者の高齢化、農家戸数の減少、農地の遊休地化などの課題に対し、営農に必要な技術等の取得に向けた研修や講習への参加、農業機械の免許取得、農産物の販路拡大に係る経費の一部を助成するなど、農地が持つ多面的な機能が維持できるよう、必要な支援を継続し、農業生産基盤を充実してまいります。
食ブランドの充実については、現在、日本国内で外国人観光客の増加等により、本市の主力農産物である「お米」の消費拡大につながる機運が高まっています。
このことから、引き続き、土壌診断に基づいた農薬や化学肥料を低減する取り組みを支援し、環境に配慮した高品質の「売れる米づくり」を目指してまいります。
また、厳しい基準をクリアした高度クリーン米は、ふるさと納税の返礼品として道内外の方々にご好評をいただいており、他の農産物や特産品を含めて、各種イベント等を通じ、積極的にPR・販売を進め、消費拡大につなげてまいります。
計画的な森林整備の促進については、「赤平市森林整備計画」を規範とした「森林経営計画」に従い、地球温暖化防止など森林が持つ多面的・公益的機能を発揮させる森林づくりを計画的に進めます。
そのため、私(わたくし)有林等の伐採や着実な植林、森林環境譲与税による木材普及活動等、森林資源を循環利用させる森づくりを推進してまいります。

観光の振興

エルム高原の自然が作り出す四季折々のロケーションを最大限活かし、市内外より多くの方にご利用いただくよう、「家族旅行村・オートキャンプ場・ケビン村」の魅力をPRしてまいります。
また、保養センター「エルム高原温泉ゆったり」については、平成7年の開設から30年目になり、現在も年間約10万人の方にご利用いただき、健康的な交流の場として重要な施設となっております。
施設の老朽化に伴い、大規模改修に向けた実施設計を行ってまいりますが、安心していつも行きたくなる市民の憩いの場とするのは勿論のこと、交流人口の増加に向けて、近隣の市町村の方からも選ばれる施設になるよう努めてまいります。
魅力あるイベントの推進については、市民が楽しみ、ふるさとを誇りに思っていただけるイベントとなるよう、「あかびら火まつり」を中心に支援してまいります。
また、情報発信基地AKABIRAベースにおいて、地元の農産物や食料品、生産品とともに、引き続き赤平の魅力や観光スポットをPRしてまいります。
今後もAKABIRAベース前で開催される、ゴールデンウィークやお盆のイベントにおいて、あかびら特産品をより多くの方へ知っていただけるよう努めてまいります。

ともに学び合い豊かな心を育むまち

学校教育の充実

確かな学力を育むために家庭学習が果たす役割は重要と考え、学習意欲の向上を図るため、中学生を対象とした「公設学習塾」を継続してまいります。 
また、ICT環境の整備については、タブレット端末などICT機器の整備を進め、その有効活用を通して授業の充実並びに家庭学習の促進を図ってまいります。

生涯学習の推進

各世代が健康に暮らせるよう、住民ニーズに応じた各種の社会教育事業を進め、生涯いつでも自由に学習機会を選択して学ぶことができ、その成果が適切に評価される生涯学習社会を目指してまいります。

スポーツ・レクリエーションの振興

心身ともに健康な生活を営むためには、生涯にわたり誰もが体力や年齢、技術、興味、目的に応じて、いつでも、どこでも、いつまでもスポーツや運動に親しむことが必要であります。
そのため、総合体育館やその他の体育施設を有効に活用し、気軽に参加できるよう、各種大会やスポーツ教室について工夫しながら実施し、市民の体力向上と健康増進につなげてまいります。

芸術・歴史・文化の推進

心豊かで潤いのある地域社会を形成するため、文化協会をはじめとする文化団体の活動の支援に努め、協働・連携を図りながら、地域で培われてきた文化芸術活動を引き継いでまいります。
文化財保護については、文化財とそれに関わる本市の歴史を学ぶ機会を提供することによって、文化財への理解を深める機会の拡充を図り、郷土愛の高揚に努めてまいります。
炭鉱遺産については、昨年、旧住友赤平炭鉱立坑櫓など、文化財の価値評価調査を行い、重要文化財となる可能性も十分考えられるものと高い評価を受けたところであります。
しかし、炭鉱遺産の今後の保存については、極めて重要な課題であることから、説明会での意見やアンケートの結果なども踏まえ、市民の皆様に示してまいります。

ふれあいと交流で創る協働のまち

市民参画の推進

地域の活性化を図る市民の主体的活動に対し、「まちづくり活動推進事業」、「まちづくり・人づくり事業」の活用を図り、支援してまいります。

広報・広聴の推進

市民の意見や要望を行政の取り組みに反映し、市民とともに協働のまちづくりを進めるために、市民の声を聴き、その視点で考える市政に向けて、「住民懇談会」や「市長への手紙」、「こんばんは市長室」、「みんなで話そう市長室」を継続してまいります。

健全な行財政の運営

健全な行財政の運営については、公共施設等の総合的な管理の推進として、市庁舎の空調設備改修とあわせて冷暖房の効率化を図るため、外壁等の改修を実施し、将来的な負担を低減させ、庁舎の維持保全に努めてまいります。
「赤平市ふるさとガンバレ応援寄附金(ふるさと納税)」については、まちの魅力を全国の皆様に発信し、地域を応援いただけるよう、事業者と協力しながら新たな返礼品の企画や地元特産品のPRなどに努め、まちづくりへの貴重な財源を確保してまいります。

むすび

以上、今後の私の所信と令和7年度における市政執行について申し上げましたが、これまでの政策決定においても、様々な議論を重ねながら市政運営に努めてまいりました。行政が取り組む政策は、市民生活に直結するため、一つひとつの決定が極めて重要です。それには、法的な根拠・科学的な根拠、そして論理的な裏付けによる議論が必要であると考えております。
しかし、主張に対する明確な根拠が示されないケースや、反論への適切な反証が示されないケースも少なくありません。加えて、「なぜその根拠がその主張と結びつくのか」という論拠が示されないことも多く、これでは、「その政策は空気で決めたのではないか」、と疑われる余地が残ります。場の雰囲気や空気を読むことの重要性を是認しつつも、果たしてどうなのか。
太平洋戦争に突入する意思決定を「空気で決めた」と指摘した故山本七平氏の言葉を噛みしめたいと思います。
以上、所信の一端を申し述べましたが、市議会議員各位、並びに市民の皆様の一層のご理解とご協力をお願い申し上げ、令和7年度市政執行方針といたします。

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