令和元年度 教育行政執行方針

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令和元年6月教育行政執行方針を述べる多田教育長の写真

はじめに

令和元年赤平市議会第2回定例会の開会にあたり、赤平市教育委員会の所管行政の執行に関する方針について申し上げ、皆さまのご理解とご協力を賜りたいと存じます。
まず、赤平市の公立小・中学校の学校教育条件整備については、長年の課題でありました学校統合について、「赤平市立小・中学校適正配置計画」に基づき、統廃合を重ねながら、適切な学校規模の維持に努め、平成30年度当初の新生赤平中学校の誕生をもって、市内の中学校は1校となりました。新校舎も、昨年7月に完成。11月には落成式を行い、多くの関係者にご披露できたところであります。市内の小学校についても、関係者との協議を重ね、1校体制にすべく、令和4年度当初の統合を目指して方向付けをしたところであります。
次に、平成29年3月に告示されました小・中学校の新学習指導要領の理念でもある「生きる力~学びの、その先へ」の実現に向けて、新しい時代にふさわしい学びの姿や教育環境の改善、さらに、「安心・安全な学びを支える多様な教育支援」を目指し、「子どもの未来を拓き、地域に根ざした信頼される学校教育」を進めるため、各種制度を活用しながら、全力を傾注しているところであります。
また、「学校における働きかた改革」については、国や道の動向を勘案しつつ、本市の「基本方針」を持ちながら、教員の働きかた改革を推進するとともに、本年度よりコミュニティ・スクールの導入を進めて参ります。
社会教育につきましては、第5次赤平市社会教育中期計画に基づく「ゆとりある人生を求め、生涯にわたり楽しく学び、みんなで創るわたくしたちのまち」の目標に沿った、令和元年度社会教育推進計画を基本に、乳幼児、青少年、成人、高齢者の教育、芸術・文化・文化財、スポーツの振興及び社会教育の基盤整備の充実に努めて参ります。
また、第6次赤平市総合計画との整合性を図りながら、より一層社会教育を推進するため、令和2年度から令和6年度の第6次社会教育中期計画を策定いたします。
なお、昨年、北海道が命名され150年の節目を迎えたことと併せて、赤平市においては炭鉱遺産ガイダンス施設を7月にオープンさせましたが、昨年より取り組んでおります各種イベントの継続や、引き続いての利用者受入れに向けて、鋭意努力して参ります。
以下、四つの大綱に基づき教育行政を推進して参ります。

1 将来に生きて働く学びの充実 〜より確かな生きる力の育成

まず、新学習指導要領についてです。
学習指導要領は、昭和33年に大臣告示の形で定められて以来、ほぼ、10年毎に改訂が行われてきておりますが、平成30年度より幼稚園で、令和2年度から小学校で、令和3年度からは中学校で新学習指導要領が全面実施されます。
今回の改訂の背景には、人工知能の飛躍的な進化に伴う社会構造や雇用環境の変化が、今後もますます進むことがあげられていますが、このような社会を生き抜く子どもたちには、持続可能な社会の担い手としての活躍が期待されております。
「よりよい学校教育がよりよい社会を創る」という理念のもと、子どもたちが社会に出てからも学校で学んだことを生かせるよう構成されています。そのために掲げられた柱が三つあります。一つ目は、実際の社会や生活で生きて働く知識や技能です。二つ目は、未知の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力などです。三つ目は、学んだことを人生や社会に生かそうとする学びに向かう力・人間性などです。学校教育では、これらの三つの力をバランスよく育むことを目指すことになります。
現在、各学校では、新学習指導要領への円滑な移行に向けて、学習内容の移行措置や「どのように学ぶか」についての授業改善が進行中であります。また、豊かな人間性を育む道徳教育においては、教科書で学ぶ「考え、議論する」道徳科も始まっております。新学習指導要領の趣旨を踏まえた教育活動を目指し、各学校の移行が円滑に進むよう対応して参ります。

次に、学力向上についてです。
本市の学力向上については、子どもが基礎的・基本的な知識・技能を確実に身に付けることができるよう、個別学習やグループ別学習、繰り返し学習、学習内容の習熟の程度に応じた学習など、子ども実情に応じた指導のほか、校内研修の成果を生かした授業改善を柱に取り組んでおります。
また、学力向上のためには、望ましい生活習慣が必要であることから、各学校における家庭学習の手引の配布や家庭学習の習慣化、生活リズムチェックシートの活用など、家庭における生活習慣の改善に向けた働きかけを継続して参ります。
さらに、道教委による地域指定を受けた授業改善等支援事業や退職教員等外部人材活用事業の活用のほか、教育現場にも広がってきました情報通信技術、いわゆるICTの活用促進、学生ボランティア事業、子ども塾・公設学習塾、漢字検定、英語検定に対する費用補助等の施策も継続して参ります。
なお、全国学力・学習状況調査及び標準学力検査については、本市の児童生徒の学力や学習状況及び生活習慣等の状況を把握し、実態に応じた指導や教育施策に生かしております。特に、標準学力検査は、小学校高学年で社会・理科を導入して2年目を迎えることから、小学校と中学校の学びの連続を意識した分析や結果の活用を充実させて参ります。

次に、特別支援教育についてです。
特別支援教育を効果的に推進するために、幼稚園と小学校、小学校と中学校といった異校種間の連携による個別の教育支援計画の推進はもとより、保護者への育児・発達相談を担う保健分野、障がいのある子どもへの療育や専門的な指導を担う福祉分野など、関係機関と連携して、相互に情報交換を行いながら取組を進めております。
また、通常の学級に在籍する、ことばやコミュニケーションなどに課題のある子どもに対しては、通級指導教室での特別な指導や特別支援教育支援員による授業支援をおこなっており、本年度も効果的な運営の工夫に努めて参ります。

次に、キャリア教育についてです。
子どもたちが職場体験などの体験学習を通じて、望ましい職業観等を身に付けるキャリア教育に関連して、地元企業の施設見学が盛んに行われています。
特に、小学校では地元のものづくり団体の指導による木や皮を使った製作実習が行われ、中学校では職場体験が行われています。
今後も、地域の教育資源を生かした教育活動が推進されるよう、学校のニーズの把握や情報提供を行うなど、キャリア教育の充実に努めて参ります。

次に、道徳教育についてです。
道徳教育は、自己の生きかたを考え、主体的な判断の下に行動し、自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性を養うことを目標に行われるものです。
今回の学習指導要領の改訂では、「特別の教科 道徳」が位置付けられ、その目標・内容が見直されたところであります。小学校は昨年度から、中学校は本年度から検定教科書を主たる教材として授業が行われております。
こうした経過を踏まえ、今後とも、自立心や自律性、生命を尊重する心や他者を思いやる心を育てることに留意し、よりよく生きるための基盤を育む道徳教育の充実に努めて参ります。

次に、体力向上についてです。
成長期にある子どもたちの体力は、生涯を通じて生き生きとした人生を送るための基盤であり、意欲や気力など、精神面の充実のためにも必要不可欠なものです。
現在、小学校第5学年と中学校第2学年で実施している全国体力・運動能力、運動習慣等調査をはじめ、全ての学校において新体力テストを行い、本市の子どもたちの体力及び運動能力等の実態把握と指導の工夫に生かしているところであります。
また、茂尻小学校に配置されている体育専科教員による先進的な指導事例を他校に発信するとともに、公開授業を通じて、市内全体の体育授業の向上に向け、引き続き努めて参ります。
併せて、各学校で取り組んでいる一校一実践の成果や課題を明らかにし、赤平市体力向上プランによる全市的な取組を継続して参ります。
なお、自ら進んで運動に親しむ子どもを育成するため、市内で実施される各種スポーツ教室・大会、少年スポーツの団体活動についても奨励して参ります。

次に、学校給食についてです。
学校給食費の会計方式については、近年、学校現場における業務の適正化の観点から、負担軽減と会計処理の透明化を図るため、地方自治体が自らの業務として行う「公会計」の方式を取り入れる自治体が増えております。本市においても、平成29年度より、公会計化に踏み切り、平成30年度には徴収・管理体制の整備に努めて参りました。今後は、徴収業務が軌道にのるよう、鋭意取り組んで参ります。
また、安心・安全な学校給食の提供につきましては、衛生管理の徹底や食物アレルギー対応指針に基づく運営、調理施設のアスベスト対策などを継続していくとともに、調理業務について、これまでの直轄方式から民間委託方式を検討するなど、給食センター全体の業務改善を進め、万全を期して参ります。
さらに、地元生産農家から減農薬栽培米などの食材の寄贈や小学生の稲作体験など、食育に関する支援を受けており、本年度も関係機関と連携を図りながら、地産地消など学校給食への関心を高めて参ります。

次に、健康教育についてです。
心身ともに発達途上にある子どもたちが健やかに成長するためには、望ましい生活習慣を身に付ける必要があります。学校教育においては、保健体育、特別活動を中心に健康指導をおこなってきておりますが、近年、高度情報化などによるライフスタイルの変化と子どもの健康との関連が指摘されております。
特に、小・中学生の睡眠不足や朝食摂取の乱れについては、学習時間の集中力や記憶力の低下にとどまることなく、脳や体の発達にも悪影響を及ぼすことが懸念されています。
また、従来から指摘されている子どもたちの肥満傾向や虫歯の増加、パソコン・スマートフォンなどの普及による視力の低下なども懸念されているところです。
そのため、学校での健康指導とともに、望ましい生活習慣の確立を目指し、「早寝・早起き・朝ごはん」運動の推奨や、道が提唱している「ノーゲームデー」の実施、ネット利用に関する家庭でのルール作りの提唱など、学校と家庭が連携した取組に努めて参ります。
また、本市におけるフッ化物洗口は、昨年度で中学校第3学年までの完全実施となりましたが、今後もこの体制を継続して参ります。
さらに、生活習慣病の予防や、喫煙・薬物乱用の弊害についても関係機関と連携をとりながら、子どもたちの発達段階に応じた指導をおこなって参ります。

2 新しい時代にふさわしい教育環境の改善

まず、小・中学校の適正配置計画についてです。
2校あった中学校を昨年4月に統合し、7月には新校舎に移転したところです。
また、市内3校の小学校統合については、小学校区ごとに、保護者や地域住民を対象とした説明会を行い、令和4年4月の統合について、出席者の皆様からご了解をいただきました。
その後、小学校統合準備委員会を発足し、統合に関わる諸課題について協議をおこなっているところであり、本年度も同委員会を継続するとともに、協議内容について、「統合準備委員会だより」等により市民の皆様へ周知して参ります。

次に、コミュニティ・スクールについてです。
平成29年度に「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」が改正され、教育委員会が所管する学校の運営等について協議する機関として学校運営協議会を置くことが努力義務化されました。
本市としては、昨年度まで2年間実施して参りました赤平市学校関係者評価委員会を、本年度から学校運営協議会に発展させます。地域住民等が学校運営に参画し、地域の教育力や教育資源及び地域の既存の組織の活用等について熟議を重ねながら、地域とともにある学校づくりを目指して参ります。

次に、ICT活用についてです。
ICT機器は学校の標準的な備品として配置される時代を迎えておりますが、なかでもタブレット端末は周辺市町に比べて充足が進んでおり、効果的な活用や教育の質の向上が期待されております。 これまでも、「赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略」の施策として、順次、導入を図っておりますが、引き続き、小・中学校でのICT環境の拡充を進めて参ります。また、小学校におけるプログラミング教育の開始を見据えて、環境整備を進めて参ります。

次に、幼稚園教育についてです。
幼稚園教育は義務教育の基礎を培うものとして、幼児の健やかな成長のために適切な環境のもと行われるものです。昨年度には、幼稚園教育要領が改訂され、北海道教育委員会においては、幼児教育の共通化を図るため、北海道幼児教育振興基本方針が策定されるとともに、本市においては、認定こども園への移行を控えるなど、大きな転換時期となっております。
改訂されました「幼稚園教育要領」には「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」が示されております。主体的な活動を促す指導や遊びを通しての指導、そして、幼児一人一人の特性に応じた指導などを重視しながら指導することが示されました。
本年度も、園児一人一人の発達状況や興味・関心を十分理解し、幼稚園教育の推進に努めて参ります。

次に、小中一貫教育についてです。
小中一貫教育については、中1ギャップの解消をはじめ、義務教育9年間を見通した教育課程を通して、教育活動の効果を高めることが期待されているところであります。そのためには、小学校と中学校の双方が目指す子ども像を共有して、教育課程の意図的な編成により、指導の重点化と効率化を推し進める必要があります。
道内でも小中一貫教育を導入する自治体が増える傾向にあることから、本市においても、令和4年度の小学校統合に合わせ、小中一貫教育の導入に向けた環境を整えて参ります。

3 安心・安全な学びを支える多様な教育支援の充実

まず、いじめ防止についてです。
いじめ防止の取組は、平成26年度施行の「いじめ防止対策推進法」を基本に、平成30年2月、「北海道いじめ防止基本方針」が改正されました。そこでは、いじめの定義の解釈の明確化とともに、いじめの未然防止の指導を基本に、いじめの疑われる事案が発生した際には、情報共有を含めて組織的かつ迅速に対応すること。そして、いじめの解消に係る判断の目安が示されました。
その動きを受けて、本市においても赤平市いじめ防止基本方針を改定し、いじめの早期発見のための定期的なアンケートや教育相談の有効活用を図るなど、いじめ解消に向けて活用して参ります。

次に、体罰の禁止についてです。
体罰は、児童生徒の人格を侵害する行為であり、いかなる理由があっても法令上において厳に禁止されていることであります。
また、通常の指導であっても、度が過ぎれば「体罰」に進行してしまうことから、児童生徒一人一人の理解を深め、子どもの特性に応じた指導に努めるなど、児童生徒の理解に基づく積極的な生徒指導により、効果的な教育活動が展開されるよう、各学校を指導して参ります。

次に、不登校についてです。
「教育機会確保法」が施行されて以来、学びの目的が達成されるよう、不登校の児童生徒の状況に応じた支援が大切にされております。
そのため、不登校傾向の状況や改善のための対策等を定期的に把握するとともに、早期の段階でスクールカウンセラー等との連携を積極的に進めます。また、必要に応じて学校関係者だけではなく、福祉関係者との連携も図るなど、不登校傾向が深刻な状況に進行しないよう、タイムリーで適切な支援に努めて参ります。

次に、安全教育についてです。
子どもたちの安全確保については、災害時の防災教育をはじめ、登下校時の通学路における交通安全、不審者対策、スマートフォンなどの普及に伴うSNS等のトラブル対策、緊急時の学校と保護者との連絡体制の整備など、関係機関と連携しながら安全な環境整備に努めて参ります。
また、防災教育については、昨年度発生した北海道胆振東部地震及びブラックアウトなどの教訓を踏まえ、避難訓練の実施はもとより、危険回避能力を育成する教育活動の推進を図って参ります。

次に、就学援助についてです。
就学援助制度は、経済的理由により就学が困難な児童生徒の保護者に対して必要な援助を行い、全ての児童生徒が義務教育を円滑に受けることができるように設けられている制度です。
本市においては、申請により対象者を認定し、定められた援助をしておりますが、特に新入学児童生徒の学用品費については、入学準備の負担軽減を図るため、入学前の早期支給をおこなっております。
また、生活保護基準見直しに伴う準要保護者に対する就学援助については、就学援助制度の趣旨を踏まえ、児童生徒に影響が及ぶことのないよう対応して参ります。
なお、「赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略」としての「人材育成・定住促進奨学金」及び「高等学校等通学費等支援」については、きめ細かな情報提供に努めて参ります。

次に、教職員の服務規律保持についてです。
教職員の不祥事防止については、全道的に、毎年5月と6月を「コンプライアンス確立月間」として、法令遵守、意識啓発の職場研修を実施しておりますが、不祥事は根絶されていない状況にあります。
本市においても、改めて、その趣旨の徹底を図り、教育公務員としての自覚や意識を喚起して参ります。
また、「学校における働きかた改革」については、国や道の動向を勘案しつつ、本市の「基本方針」に基づき、実効性のある取組を推進して参ります。

4 学び合いで地域力を育む社会教育の推進

人口減少や少子高齢化の推移によって、社会環境が大きく変化するなか、第5次赤平市社会教育中期計画に基づき、市民一人一人が心豊かで生きがいのある生活を送るための学習活動を奨励して参ります。
子どもたちには自主性や社会性など、生きる力を育てる学習機会の充実と、非行防止などの青少年対策を促進しているところです。
さらに、高齢社会に対応して、生涯にわたって多様な学習ニーズに応えるとともに、文化活動・スポーツを気軽に行い、その学習成果や経験等が活かされることで、市民一人一人の生きがいに繋げるほか、人々や地域の交流を図り、心身ともに健やかで充実した生活を営み、地域社会の形成に寄与するよう社会教育の充実に努めて参ります。
また、赤平市総合計画との整合性から、第5次赤平市社会教育中期計画を1年間延長することとなりますが、令和元年度において、令和2年度から令和6年度までの第6次社会教育中期計画を策定し、さらなる社会教育の推進に努めて参ります。

まず、青少年教育についてです。
青少年期は、人生を営む上で基礎となる大切な時期であり、次代を担う子どもたちが健やかに成長していくため、学校・家庭・地域との連携が重要です。
各地区育成会をもって組織する赤平市青少年育成連絡協議会と連携を図りながら、令和元年度においても青少年の健全育成に努めるため、青少年リーダー育成を目的とした「ふるさと少年教室」、子どもたち自らの企画による遊びを通じた交流の場を作る「あかびら子どもまつり」、団体競技を通して協調性を育む「夏季・冬季スポーツ大会」「子どもかるた大会」、冬の野外における遊びの体験などによって交流を図る「子ども冬遊び事業」を継続して参ります。
また、全国的に社会問題化されている青少年非行、いじめ、不登校、児童虐待などにつきましても青少年教育の課題となっております。
従って、中学校統合を機に、平成30年度に学校や児童福祉関係者及び警察との連携による「赤平市青少年非行防止連絡会議」を設立いたしました。関係機関とより一層情報連絡を密にしながら、注意事項を周知するほか、問題発生の際は、迅速な対応を図るよう努めて参ります。

次に、公民館活動についてです。
東公民館及び交流センターみらいにつきましては、各種講座や教室、サークル活動などを通じて、学びあい、教えあい、交流を深める場として、幅広い年齢層のかたに利用されております。
令和元年度は、「赤平市しごと・ひと・まち創生総合戦略施策」に基づく、高齢者の学びと交流を深めるため、高齢者大学を実施します。また、今後も市民ニーズにあった事業を継続するため、市民団体並びに行政内との連携を図るとともに、生涯学習まちづくり出前講座をはじめ、文化・教養を育む新たな事業の実施に向けた検討を行うなど、市民のための安全性を含めた施設整備を行い、生涯学習の推進に努めて参ります。

次に、図書館と読書活動についてです。
市民に親しまれる機能的な図書館運営を目指し、令和元年度においても、読み聞かせ会をはじめ、幼児を対象としたブックスタート、移動図書館などの定期的な事業のほか、小・中学生を対象とした読書感想文コンクール、専門家を招いた朗読とギター演奏など、幅広い年齢層に対する事業を継続して参ります。
また、令和元年度からの移動図書館につきましては、東公民館を平岸コミュニティセンターへ変更して、茂尻小学校を継続し、新たに文京生活館、豊里小学校、赤間小学校を会場におこなって参ります。
今後も市民の知的ニーズに応え、幅広い世代への読書習慣の向上や学習活動などに繋がるよう、図書整備のありかたや読書に対する関心を高めるため努力して参ります。

次に、芸術・文化活動、文化財保護についてです。
赤平市文化協会を中心とした各種サークルや同好会によって、市民総合文化祭をはじめ、発表会や展示会、研修会など、積極的な芸術・文化活動が行われており、個人の豊かな心を醸成すると共に、コミュニティ形成などにも活かされ、生きがいづくりを期待できるため、今後も団体等に対する支援を継続して参ります。
また、文化財保護に関しては、赤平市を発展させた炭鉱の歴史を後世に受け継ぐことを目的として、平成30年7月に開設した炭鉱遺産ガイダンス施設において、1年目は目標を上回る来館者数となりましたが、2年目となる令和元年度においても、小・中学校の授業見学、食のTANtanまつり、大手四山の関係者による公開トーク、北海道・ツアー会社・自治体などとの連携も継続し、子どもたちの歴史への関心を深めるため、炭鉱遺産絵画展を開催するなど、来館者増加に向けた新たな企画事業も検討して参ります。
さらに、赤平市の炭鉱遺産を構成文化財とする「炭鉄港」が文化庁の日本遺産に認定されましたが、炭鉱遺産の価値の証をより一層明確にするため、令和元年度の早期に、国の登録有形文化財指定を目指して参ります。

次に、体育・スポーツについてです。
令和元年度においても、北翔大学との連携事業として、子どもたちの体力向上を目指す「こども体力測定会・走りかた教室」、子どもたちが元プロ野球選手からの指導を受け、夢と感動をもって技術向上に繋げる「こども野球教室」、北翔大学との連携により高齢者を主体として健康増進を図る「市民スマイルウォーキング」、市民の誰もが楽しむことができる「軽スポーツ・ニュースポーツ大会」、子ども・大人を対象とした各「水泳教室」、中学生を対象とした「バレーボール教室」を継続して参ります。
また、各スポーツ施設に関しましては、関係団体からの要望を検討し、維持管理に努めるほか、自然災害により課題となっているパークゴルフ場につきましては、第6次社会教育中期計画の中で移転先を協議して参ります。
今後も、市民の体力の向上及び健康増進などを目的として、北翔大学や体育協会、スポーツ推進委員、各スポーツ連盟などと連携して参ります。

むすび

以上、令和元年度の赤平市教育行政執行方針について申し上げましたが、執行にあたり、教育行政事務の管理及び執行の状況に関する点検・評価に基づき、学校・家庭・地域・行政の一体となった取組を通じ、より一層開かれた教育行政を目指しながら、効果的に執行して参りますので、皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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