○赤平市思いやりあふれる手話言語条例
平成29年3月22日
条例第14号
人は、主に言葉による言語を使って、意思や感情を伝え合い、知識や文化を豊かにしてきました。
しかしながら、ろう者は、手話という言語を用いなければ、周囲との会話に入れず社会に交わることも少なくなり、緊急時においては、助けを求められずにその後の人生に大きな影響を及ぼす事態に遭遇してしまうことも十分に考えられます。健聴者は言葉を使って生活できていますが、ろう者にとっては言葉の壁があることで自己表現や情報収集に大きな制約がかかっています。
ろう者にとって、手話は大切な言語です。ろう者も、人と社会とのふれあいを持ち、人生の豊かさ楽しみを広げ、更に大きな夢を描けることのできる環境づくりが当市においても必要です。そのためにも、手話を言語と認識し、手話言語の理解を広げ、人と人が支え合う意識を強め、赤平市民の全てが安心して暮らせる地域社会の実現に向けて、この条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、市民に手話の理解を広げ、手話を必要とする市民が安心して生活ができる環境を整えることを目的とする。
(基本理念)
第2条 手話を必要とする市民は、手話による意思伝達の権利を有し、その権利は尊重されなければならない。
(市の責務)
第3条 市は、市民の手話に対する理解を広げる施策、手話を使いやすい環境とする施策を推進するよう努めるものとする。
(市民の役割)
第4条 市民は、市が推進する施策に協力するよう努めるものとする。
(施策の推進)
第5条 市は、次に掲げる施策を推進するものとする。
(1) 手話の普及啓発に関する施策
(2) 手話による情報取得及び手話が使いやすい環境づくりに関する施策
(3) 手話による意思疎通支援の拡充に関する施策
(4) 手話通訳者の確保及び養成のための施策
2 市は、前項の施策を推進するときは、ろう者、手話通訳者その他関係者の意見を聴き、その意見を尊重するよう努めなければならない。
(財政措置)
第6条 市は、手話に関する施策を推進するため、必要な財政上の措置を講ずるよう努めるものとする。
(委任)
第7条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附則
この条例は、平成29年4月1日から施行する。